家が暮らしをつくり、暮らしが人を変えていく
家と人は、生涯の長い時間を共有します。1日の中の多くの時間を過ごす場所で、車や洋服などと比べても最も身近な存在といえるでしょう。だからこそ、そこで見るものや触れるものが大事ですし光や空気といった感覚を刺激するものとの関係性が重要だと考えています。
家と人は、生涯の長い時間を共有します。1日の中の多くの時間を過ごす場所で、車や洋服などと比べても最も身近な存在といえるでしょう。だからこそ、そこで見るものや触れるものが大事ですし光や空気といった感覚を刺激するものとの関係性が重要だと考えています。
見た瞬間の美しさとバランス。その点を重視して外観をデザインし
ています。縦横の比率や奥行き感のほか、陰影感や素材感、そして
意外性を表現。また道路からエントランス、玄関までのアプローチ
についても、外観の一部として意識してデザインに取り込んでいます。
家を建てるときには、建築地の持つ特性と周辺環境との関わりを考
えることが大切です。都市部での設計も多いですが、敷地を見ると
まず、土地周辺の景色の中で「見たいもの・とり入れたいもの=ハ
レ」と「見たくないもの・とり入れたくないもの=ケ」がどこにあ
るのかを探して把握し、建物のイメージを当てはめていきます。そ
して「ハレ」の要素が最大限楽しめる住まいを設計していきます。
今の家づくりでは、住宅の性能を数値化することで、快適さを担保する流れになっている部分があります。数値的に高性能な住宅を設計するこ
とは可能です。ただこれまでの経験として、それが住まい手の心地よさとイコールかというと、必ずしもそうは言えないと私は考えています。
断熱・気密性能や耐震性能など、指針となる数字は参考にしながらも住まいをトータルに見渡して、全体として最もバランスの取れた設計を実
施いたします。
建物の断熱性能を表す基準として「外皮平均熱貫流率(UA値)」
「夏の平均日射熱取得率」「一次消費エネルギー」があります。こ
れらの数値を意識して、省エネで省コストな環境を整えると同時
に、リビングに中庭を眺められる大きな窓を設けるなど、日常の楽
しみを損なわない工夫をご提案します。
札幌市中心部から少し離れたエリアの住宅街。幹線道路から少し奥まっていて、公園に面した環境の良い場所に建つ平屋です。家づくりでは、
お施主様が要望された「日常の生活感が外部に伝わらないこと」、「住宅の一部を仕事場にすること」、「来客がリビングを通らなくてもよい
動線とすること」「キッチンからLDKが見渡せて、家族のコミュニケーションが取りやすいこと」をプランに落とし込んでご提案しました。日
中は明るい陽射しが気持ち良く、夜はそれとは対照的に静かなあかりが心地よい大人な雰囲気の空間が、ご家族の団らんを包みます。
素材も、お施主様のイメージを元に吟味して選定。外壁材はやわらかで温かみのある印象の塗り壁に道南杉を組み合わせたデザインに。床材や
キッチンには、クルミアレルギーをお持ちのお子さんがいらっしゃって使えなかったウォールナットの代用として、着色したチェリー材を用い
ています。昼夜や季節で異なる光や多様な素材感が、日々新鮮な発見をもたらしてくれる住まいです。
もともとハウスメーカーではなく、建築家に設計してもらいたいと思っていました。建築家を調べて、建築家の集まるイベントにも参加してい
ました。その中でホームページなどを拝見し、木やタイルを使い、モダンでありながら温かみがあるデザインが好みだったことから相談しまし
た。一生に一度の家づくりということで後悔のないよう慎重になっていた私たちに対して、プランや予算、生活背景を丁寧に時間をかけてヒア
リングし、理想に近づけるようプランをつくってくれたことから、依頼を決めました。
住宅街なので、外からの視線が気にならないプライベートな空間が希望でした。いくつかのプランを提案していただいた中で、最も惹かれたの
は平屋のプランでした。平屋は私たちの発想にはなかったのですが、希望する内容と平屋のメリットが最大限に生かされている設計でした。長
方形の土地を有効利用して庭が広いのも良かったです。
模型やパースを見ることで、よりはっきりと完成をイメージすることができました。床材や設備機器のイメージがつきづらいときに一緒に見に
行ってくださったのも、安心感につながりました。建築会社さんとお話できる機会も多く、現場にたくさん足を運んで工事の様子が見学できた
のも良かったです。何よりとても丁寧にお話を聞いてくださり、楽しく家を建てることができたのが一番だったと思います。
陽の光が射し込んで明るく、天井が高くてとても開放感があります。生活動線も配慮してくださったので家事も子育てもしやすいです。平屋で2
階がないので家族の気配を感じながら生活しやすいうえ、それぞれのプライベートもしっかり確保できるのもいいですね。庭もプライベートな
空間として子どもたちが安心して遊べますし、ゆったりとした気持ちになれます。冬は床暖房で室温が一定に保たれ、陽の光も十分に入ってく
るので暖かいです。間接照明や場所による天井高の違いの効果など、暮らしている中で設計の細かな配慮に気づきました。
K-ATELIER 一級建築士事務所
代表 辻 和永 〈Kazunaga Tsuji〉
会社員として設計や現場監督の仕事を経験し、2010年に設計事務所として独立しました。建築業界で働く中
で「実は建てる側の都合で多くの家づくりが進んでいる」ということに気づいて疑問を感じ、もっと住まい手
に寄り添った家づくりに携わりたいと感じたのが、設計事務所を始めた大きな理由です。
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